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ユーグレナ社のスポーツブランド“SPURT(スパート)”を全体的に担当
岩城章代様
岩城章代様のご紹介

岩城様にとって「食」とは
「人とのコミュニケーションのツール」

左:岩城章代様
右:井上祐子様(インタビュアー)
(以下敬称略)
井上:今日はお時間いただきありがとうございます。早速ですが、岩城さんにとっての「食」とは何でしょうか。
岩城:『食』は人とのコミュニケーションのツールだと思います。食べる環境も、一人で食べるよりもできたら誰かとしゃべりながら楽しく食べたほうが吸収が良いと言われています。また、ちゃんと栄養が入っていれば、もっと元気になれますよね。なので、人とのコミュニケーションで身も心も元気になる、それが「食」の役割かなと思います。


井上:現在のお仕事に就くまでの経緯をお話いただけますか?
岩城:大学を卒業してから新卒で当社に入社しました。現在は単体で300人くらい在籍する会社なのですが、私が入社した当時は20人くらいのすごく小さいベンチャー企業でした。学生時代には“働くにあたって何か人の健康に役立つこと”“地球環境のことを意識している会社が伸びるであろう”という漠然とした考えから会社選びをしました。
会社名にもなっているユーグレナは、和名で言うとミドリムシのことです。藻類のため光合成をしますので、“事業を回せば回すほどCO2が減ってこんないいことってないな”と思いました。そこで、当社の採用試験を受けて入社しました。
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井上:入社してからはどのような仕事をされましたか?
岩城:営業として入社した当時は、社員数が少なかったので事務作業や受発注、電話対応などをずっとしていました。その当時は、商品開発に関しても営業が担当していたのですが、会社の成長とともに営業の業務がまわらなくなり、そのタイミングで「商品開発を岩城やってみ」という話になって現在につながります。
井上:現在の商品開発の仕事について詳しく教えてください。
岩城:現在はスポーツブランド“SPURT(スパート)”というブランドを立ち上げて、ブランドを全体的に担当しています。
井上:SPURTについて教えていただけますか?
岩城:SPURTには、スポーツ業界のアスリートやアスリートを目指す子どもたちが、「本当に大事なときにパフォーマンスを発揮できる体作りをサポートする」という思いが込められています。SPURTは、「ラストスパート」の「スパート」なんですよ。
SPURTのキャッチコピーは『あしたも挑むために。』。
一瞬をブーストする商品ではなく、しっかりとコンディションを整えて、大事なときにパフォーマンスを発揮できるようにというのが、このSPURTです。SPURTブランドでは、ゼリータイプと粉末タイプの2種類を販売しています。

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井上:スポーツ業界に向けて商品を考えられた背景を教えていただけますか?
岩城:60、70歳代の人たちと比べて、今の子どもを見たときに「疲れた」と言う子がすごく多いなと感じていました。この今の子どもたちが70歳になったときに元気でいられるのかなと思うと、疑問だなと。もちろん今の60、70歳代の人たちが元気でい続けてもらうことも大事なのですが、今の若い子たちの健康課題のほうが大きいのではないかなと思いました。この課題に対して、ユーグレナは植物的な栄養素と動物的な栄養素の両方があり、不足する微量栄養素を補うことができるため、子どもたちに摂ってもらうことはプラスになるだろうと考えました。ただ、当時私たちが出していたサプリメントや青汁タイプは、子どもたちに「毎日飲みましょう」と言ってもなかなか飲めないじゃないですか。アメリカなどでは、スーパーに子ども向けのサプリメントコーナーがあるくらい、子どもがサプリメントを飲むことに抵抗がないのですが、日本ではまだその習慣がないですよね。そこで、すべての子どもをターゲットにしたかったのですが、より積極的に摂取してもらえるのではと考えたのがスポーツ業界でした。
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井上:商品作りにおいて栄養面で特にこだわった点はどこでしょうか?
岩城:ビタミンDですね。最近ではスポーツ栄養の領域で、ビタミンDの血中濃度をすごく気にされている方が増えてきているようです。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける栄養素ですが、筋肉にも大事ということで血中のビタミンD濃度が高いほうが有効ということが最近の研究で報告されています。アスリートにとって重要な栄養成分として、SPURTには商品180g中にビタミンDを25μg配合しています。実際にシーズン1年通して“SPURT”を使ってくださっているチームのトレーナーさんからは、「筋肉の調子が良くシーズンを過ごせた」とお聞きしています。
井上:SPURTを販売されてきて、一番の喜びはどのようなことでしょうか?
岩城:たくさんあるので一番というのは難しいのですが、SPURTを飲んでくれているトップ選手からいただく声ですね。ちょうど先週末にも、東京オリンピックに出てメダルを獲った女子選手と会っていました。彼女の所属しているチームはずっとこの商品を購入いただいていて、普段ゼリー飲料をあまり飲まないその選手が、「SPURTは後味がすごくスッキリするから試合前に必ず飲んでいました」と言ってくれて、すごく嬉しいなと思いました。また競技時間が長い選手からは「試合後半戦で集中力が持続出来ている、なんだか調子が良いという」といったお話もよくいただきます。ジュニアアスリートでも「SPURT飲んで自己ベスト更新した」「全中出ました!」といったお声をいただけることも大変嬉しいです。

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井上:ちなみにSPURTは、どういったところで購入できますか?
岩城:今はスポーツ専門店さん、特に陸上に力を入れている専門店さんで置いてくださっているところがあります。この他に当社のオンラインショップや、Amazonさん、楽天さんで購入していただくのが手軽かと思います。井上:賞味期限はどのくらいありますか?
岩城:製造から1年です。トップ選手にも飲んでもらえるように、製造後に必ずアンチドーピングの分析を行っているため、市場に出たときには11か月ぐらいとなっています。
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井上:この商品のほかにも、未来に向けての岩城さんのビジョンを教えていただけますか?
岩城:人の健康に役立つもので、数十年後にも残る商品を世の中に出せたらと思っています。有名な乳酸菌乳飲料のような商品ですね。それこそ“その当時の人たちにとっても、その先の未来の子どもたちにとっても健康に寄与できる”そういった商品を一個でも作れたらいいなとは思っています。
井上:本当に貴重なお話をたくさんしていただきありがとうございました。

井上祐子様には、各業界の方々の『食』やその人の人物像にフォーカスするインタビュー企画のMCとしてご協力いただきます。今後もお楽しみに!
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