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料理家
中村梨沙子様

中村梨沙子様のご紹介

料理家

料理教室講師、ケータリング、出張料理教室、料理家庭教師、レシピ開発/提供、子供向け食育事業、講演会など

現在、民間学童保育を運営する「株式会社ウィズダムアカデミー」のお弁当を担当する「ウィズダムデリ」にて、栄養バランスの取れた美味しいお弁当を毎日提供中!

RISAKOs Table
http://risakostable.com/

林様

中村様にとって「食」とは

「心と体を育てるもの」

ツーショット写真

左:中村梨沙子様
右:井上祐子様(インタビュアー)
(以下敬称略)

取材日 2023年9月14日
林様

井上:中村先生にとっての『食』とは何かをお聞かせください。

中村:『食』とは心と体を育てるものだと思っています。
特に私が大事にしたいのは「食卓」です。私にとって理想の「食卓」とは、「なごやかでうちとけた食事の時間」です。
子どもから大人まで、人生の豊かさにとって、大切な人と過ごす「食卓」は欠かせないものだと思っています。食事は、その「食卓」の中心にあり、一日三回、人間の心と体を支えるものですね。

我が家の「食卓」は、とても賑やかですが、家庭でもウィズダムアカデミーでも、「食卓」にさらに笑顔が生まれるような、美味しい料理を作りたいと常に思っています。

井上:「料理家」という名前でお仕事をされていますが、「料理家」になるまでの課程などを伺ってもよろしいですか。

中村:元々は小学校4年生ぐらいから料理を始めて、ほぼ毎日キッチンに立っていました。きっかけは母が小学校の図書室で働いていたことです。そこで図書室に通い始めて料理の本を借りるようになり、それを家で作ることが小学校時代の楽しみでした。料理家になりたいと思ったのは小学校の時です。母に料理研究家という仕事があるよって教えてもらって、まずは知識を学ぼうと思い、栄養の学校に行きました。料理教室に勤めていたのですが、自分の道を考え直した時に、料理研究家になりたかったんだということを思いだし、フリーランスになりました。



井上:料理を作るというよりも探求することが好きということでしょうか?

中村:そういったことも好きですが、誰かに喜んでもらいたいというのが一番です。現在、料理教室もやっていますが、料理教室を通して料理ができるようになって喜んでいる生徒さんの姿や、ケータリングで喜んでもらったり・・・そういうことが一番好きなんだと思います。

井上:喜んでもらうこともそうですが、それ以前に人と関わることも大切にされながら料理をしていきたいという思いを感じました。いかがですか?

中村:ただ料理をしているだけではなくて、誰かと接しながら自分のスキルを提供していきたいなと思っています。


井上:ホームページを拝見すると、料理の家庭教師という項目がありますが、やはり家庭ごとに合わせた物を伝えていきたいという思いが強いのかなと思いますが、いかがですか?

 

中村:料理の世界の仕事はいっぱいある中で何をやっていきたいかと尋ねられることも多く、やって欲しいと言われたことは基本的に何でもします。一番得意とするのは「こういう食材で・・・、この金額で・・・」という制限の中で料理をすることです。家庭ごとに合わせた料理を提供するというのもそのひとつです。

井上様
林様

井上:現在、ウィズダムさんのケータリングでは、1日何食ぐらい作られていますか?

中村:通常期は100食ほどで、夏休みのような長期休みでは今年は160食くらいがMAXでしたね。


井上:100食から160食を作られるということですけれども、調理の方はどのくらいの人数で作られていますか?


中村:100食だと3人ですね。10時15分から30分が配送時間なので、9時にはもう終わっています。2時間で調理をして、幼児さん向けに小さくカットしないといけないものもありますので、1時間くらい盛り付けにかかって合計3時間という形ですね。なかなか忙しいです(笑)


井上:献立を作る時はどれくらいのサイクルで作っていますか?


中村:1ヶ月20日営業ですが、2.5ヶ月間はメニューが被らないように作成しています。ただし、お弁当になると出せる食材に制限が出てきたり、子どもとなると味付けのバリエーションもそんなになかったり、一番小さい子が2歳~3歳の年少さんもいるので、その中で何とかメニューを作っているというところです。

井上:献立表とかを出したりされていますか?

中村:出していますよ。保育園みたいに細かいところまで出してはいないですが、メニューと使用するアレルギー原因食材を載せています。

井上:今日のメニューはコロッケが入っていましたが、手作りですか?

中村:おからが入っているカレー風味のコロッケです。基本的に市販のものは使いません。カレーの味付けもカレー粉から作りますし、麹も個人的には好きなのでコンソメなどの粉末だしをほとんど使わずに麹で味をつけたり・・・という工夫をしています。

井上:お野菜を出す時の工夫はありますか?

中村:工夫としてはゆかりやおかかで味をつけることです。
食べやすい味付けにしています。そして、野菜とは別に子どもが好きなメニューを必ずいれています。ショートパスタを少しつけるとか、ポテトをちょっとだけつけるとか、お野菜は食べてほしいので絶対に入れるようにしています。

井上:現在、ウィズダムアカデミーさんでも毎日食事を作って、そしてご家庭でも作られていると思うのですが、ご家庭で作られたものをヒントにこちらのデリでの食事を考えることもありますか?

中村:基本的にはレシピとして起こす時は仕事の案件のみです。家でレシピとして起こすということは時間がなくてできないのですが、今は環境のおかげか子どもに関わるお仕事が多いので、他の仕事で開発している時にこれもウィズダムデリだったら使えそうだなとか、いろんな仕事が相互に役立っていると思います。

 

井上様
林様

井上:現在、ウィズダムアカデミーさん以外でどんなお仕事をされていますか?

中村:他でも小さい子どもたち向けのメニュー監修をしているところはありますが、そこでレシピ提供をしたり、献立を作ったり、企業さんの料理教室をしたり、いろいろな仕事をしています。 

井上:お弁当は冷めてからも美味しいように工夫してメニューを作られていますか?

中村:冷めても・・・というよりはその日の全体的なバランスを考えて作っていますね。

井上:大人向けから子ども向けの料理を作るにあたって何か変わったことはありますか?

中村:全く触れてこなかった分野なので、最初は正直な感想として難しいなと思いました。美味しく作っても食べてくれなかったり、味付けが難しかったというのが一番の印象です。

井上:ウィズダムアカデミーさんでお仕事を始めてからご出産されたと思うのですが、今まで食べていた食事と子供が生まれてからの食事では食べるものが変わったと思いますが、ここが一番変わったなということはありますか?

中村:何かを買うにしても成分をしっかり見るようになりました。何でも素朴なものを子どもにはしっかりとあげたいなと思っています。それから子ども達の舌を育ててあげたいなと思っていて、味付けが足りなくなったらちょっとずつ味を足していくというようにしています。出汁をしっかり感じられる食事になりました。もちろん外食もしますし、上の子は6歳になるので友達と遊べば食べるものは食べますけど、基本は家庭の味というイメージです。

 

井上:お仕事で食育をされることはありますか?

中村:月に2回認可外の保育園で子どもたちに食の講座をしています。そこでお野菜を育てているのですが、テーマに沿ったお野菜を使ってその日のおやつを作っています。小さい子は1歳とか2歳なので、食の講座というよりは触って肌で感じてクッキングするイメージですね。

井上:ウィズダムアカデミーのお弁当では残食が見られないので、たくさんたべてくれたなぁということも見えないと思いますが、どうやって食事作りのモチベーションを上げていますか?

中村:お弁当はテイクアウトもできますが、稀に各校舎の先生たちが親御さんたちの感想を伝えてくれます。ただ、私はすごく仕事が好きなので、その日のクオリティをしっかり保って完成度の高いものを作りたいと思っています。それができたという達成感がモチベーションとなっています。きれいに美味しく作りたいという気持ちでモチベーションを上げています。


林様
井上様
井上:これまでのご経験ではその場で食事を作って提供する形式が主だったと思いますが、ウィズダムデリという形で食事を提供することに不安は感じましたか?


中村:元々は大量調理を一切してきたことがなかったので、不安はありました。ただどんな仕事もやってみないとわからないので、とりあえずトライしてみましたが、最初はすごく大変でした。元々は50食から始まったので2人で作っていましたが、どれだけの量を作っていいかもわからないですし、どうやったら効率よくできるのかずっと考えていました。そのうちにどんどん慣れてきて、うまく自分たちで回せるようになりました。最近新しくスチコン(スチームコンベクションオーブン)も導入していただきましたので、今までと比べるとクオリティも上がりますし、効率もかなり上がりました。

井上:ウィズダムデリを始めた時に、どの部分で一番苦労を感じましたか?

中村:一番苦労したことは調理の工程ですかね。お弁当にしなきゃいけないということの制限と仕入れられる食材とお値段と現状の設備でどう調理をしていくかというところですね。

井上:初期と比べてスチコンが入ったことで新しくできるようになったメニューもありますか? 

中村:最終的にはガスが一番だと思いますが、時間をカットできるというところでしょうか。どんな煮物もスチコンで作るよりも鍋で煮詰めた方が美味しくできると思っています。でも、スチコンと鍋を両方使ってスチコンで加熱したものを鍋で煮詰めるという使い方をすることで、美味しく作ることができますね。後は魚やお肉がふっくら焼けるのがいいですね。特に魚は仕上がりが変わるのですごくいいですね。



ツーショット写真
 

井上:これからいろんなことをやっていきたいという思いの中で、中村先生の未来のビジョンはありますか?

中村:このウィズダムデリで作ったお料理を近隣の保育施設に広げていきたいと思っています。そして、商品開発もしたいと思っています。これは子どもができてから思ったことですが、幼児食の商品とおやつを開発したいと思っています。もう1つは企業さんとのタイアップで企業さんの調味料などを使ってレシピを作ることもやりたいなぁと思っています。

井上:インタビューをさせていただきまして、ありがとうございました。


 

 

井上祐子様には、各業界の方々の『食』やその人の人物像にフォーカスするインタビュー企画のMCとしてご協力いただきます。今後もお楽しみに!

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