教えて衛生管理 ~ 跳ね水から食品を守ろう!~

教えて衛生管理では、実際に現場で指導した内容や会話のやり取りから、どのような管理が適切なのかを採り上げたいと思います。それでは、とある飲食店現場でのコンサルタントと店舗従業員との会話のやり取りを聞いてみましょう。
今回のテーマ:跳ね水から食品を守ろう!
1.床からの跳ね水による二次汚染
2.二次汚染の対策3つ
・排水設備のメンテナンス
・水が溜まりやすい場所の管理
・食品の保管方法の工夫
3.さいごに

1.【床からの跳ね水による二次汚染】
食品衛生の現場では、手洗いや器具の洗浄、温度管理などに注目が集まりがちですが、見落とされやすいのが「床からの跳ね水による二次汚染」です。床は厨房の中で最も汚れやすい場所です。土砂、食品くず、油、洗剤、微生物など、さまざまな汚れが付着しています。そこに排水が混ざることで、汚れが広がり、跳ねた水が食品や器具に付着すれば、二次汚染の原因になります。
厚生労働省からも床面の排水性や清掃性の確保は重要なポイントとして示されています。ところが実際の厨房では、排水ドレンホースからの垂れ流しや、洗浄機の排水が床に広がっている光景をよく目にします。さらに、床の劣化が進んで水が溜まりやすくなり、清掃後も水が切れず残ってしまうケースも少なくありません。

毎日見慣れてしまうと「これくらい大丈夫だろう」と感じてしまいがちですが、床に水が残っている状態で作業を続けると、二次汚染のリスクを高めてしまいます。床に水が溜まっていると、歩くたびに水が跳ね、周囲の設備や食品に飛散します。特に床から近い位置にある棚や作業台下に保管している器具や食品は、汚染を受けやすくなります。
2.【二次汚染の対策】
「食品は床から一定の高さを確保して保管すること」が基本ですが、現場ではスペースの都合で低い位置に置かざるを得ないこともあります。

現場でできる対策を3つご紹介いたします。
①排水設備のメンテナンス
・ドレンホースや排水ホースが作業動線に垂れ流しになっていないか確認する
・排水口の詰まりを定期的に点検する
・床に直接排水が落ちる構造なら、改善を検討する(排水ホースの延長、受け皿の設置等)
排水が床に広がらないだけで、跳ね水リスクは大きく減少します。
②水が溜まりやすい場所の管理
・床の劣化や凹みがある場合は補修を検討する
・清掃後は必ず水切りを行い、水が残らない状態にする
・排水性の悪い場所は、こまめに水切りやモップで水を切る
水が残らない環境づくりが基本です。
③食品の保管方法の工夫
スペースや設備導入に制約がある場合は、
・背の高いケースや蓋付の容器、引き出しケースなどに食品を収納する
・跳ね水防止のパーテーションを設置する
といった工夫が有効です。
跳ね水による汚染は、気づきにくいからこそ危険です。この3つの対策を徹底するだけで、食品の安全性は大きく向上します。
3.【さいごに】
日々の小さな管理が、食中毒の防止と安全な厨房づくりにつながります。今日からぜひ、足元の衛生管理を見直してみてください。
Written by
株式会社町田予防衛生研究所
町田予防衛生研究所は、食の安全に関わる各種検査やコンサルティングなど幅広く商品・サービスを取り揃え、ワンストップで食の安全をサポートする企業です。
本社所在地
〒194-0013
東京都町田市原町田3-9-9
許可等
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