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ノロウイルスによる食中毒について

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ノロウイルスは毎年日本で最も多くの患者数が発生している食中毒事故の原因になります。感染力が強く、集団感染のリスクの高いウイルスとしても知られています。高齢者の方や抵抗力の低い方は重症化し、死亡する事例もあります。今回はこのノロウイルスの特徴と対策をわかりやすくご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。


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1. ノロウイルスの特徴

【症状】

24~48時間の潜伏期間の後、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱等の主症状が表れます。特に嘔吐は突然、急激に強く起こる特徴があります。その他の症状として頭痛、咽頭痛、食欲不振、筋肉痛等が表れる事例もあります。

いずれの症状も通常3日以内で自然に回復するとされますが、乳幼児、高齢者、免疫不全等の抵抗力の弱い方は重症化することがあり、過去には死亡事例もあるため、特に注意が必要です。

一方で、症状のない、または軽度の症状しか出ない不顕性感染の方がいます。ノロウイルスを体内に保有し、排出しています。飲食に携わる方は定期的な検便を行い、感染していないことを確認しましょう。
>>ノロウイルス検便のページへ


【発生時期】

ノロウイルスによる食中毒は過去5年間では、12月~3月の期間に多く発生し、1月に最多となっています。おおよそ冬季に発生していると言われていますが、3月、4月の春季にかけても100件以上の事例があることから年間を通して注意が必要だと考えられます。


厚生労働省「過去の食中毒発生状況」2019年~2015年のデータを基に作成



【発生場所】

過去5年間の原因施設として最も多いのは、飲食店です(1,518件中1,105件)。次いで旅館(1,518件中135件)、事業場(1,518中94件)となっています。原因施設の70%以上が飲食店となっており、件数としても1,000件を超えていることから、特に飲食店に携わる方は十分な対策が必要だと考えられます。

厚生労働省「過去の食中毒事件一覧」2019年~2015年のデータを基に作成



【原因食品等】

カキをはじめとする二枚貝を喫食したことによる事例が多く報告されています。ノロウイルスは貝の体内では増殖できません。ヒトから排出されたノロウイルスが河川から海に流れ込み、二枚貝が生息する周囲の環境を汚染し、二枚貝の体内にノロウイルスが蓄積すると考えられています。

また、ノロウイルス感染者の手指から食材への二次汚染により、食中毒が起こることも問題視されています。

 

2. ノロウイルスの食中毒予防対策

ノロウイルスは85℃~90℃で90秒間以上の加熱により感染力を失うとされているため、十分な加熱が有効な手段といえます。また、ノロウイルス感染者からの二次汚染の防止対策が必要です。

具体的には次の5つのポイントが重要となります。

①調理前、トイレ使用後の手洗いを徹底する。②食材の中心温度85℃~90℃で90秒間以上の加熱をする。③調理器具やトイレ等の洗浄、消毒を行う。④排せつ物、吐しゃ物等の処理時はマスクやゴム手袋を使用して処理し、周辺の消毒を行う。⑤調理に携わる人は、定期的にノロウイルス検便を行う。

 

①「調理前、トイレ使用後の手洗いを徹底する」

手洗いによって、表面に付着したノロウイルスが洗い流されます。調理前やトイレを使用した後などこまめな手洗いを心掛けましょう。

②「食材の中心温度85℃~90℃で90秒間以上の加熱をする」

ノロウイルスは85℃~90℃で90秒間以上の加熱で感染力を失います。中心温度計等を使用し、十分な加熱を行いましょう。

③「調理器具やトイレ等の洗浄、消毒を行う」

特にカキ等の二枚貝を扱った調理器具はノロウイルスに汚染されている可能性があります。また、わずかでもノロウイルス感染者の排せつ物や吐しゃ物が付着した場合、他の人がウイルスに感染するリスクがあります。そのため、調理器具をはじめ、トイレやドアノブ、手すり等、手や指が触れる箇所は定期的に消毒を実施しましょう。
ノロウイルスの消毒には次亜塩素酸ナトリウム消毒液が有効です。下記リンクをご参考ください。
食品安全委員会 ノロウイルスの消毒方法

また、汚染状況や消毒が適切に行われているかは拭き取り検査で確認することをおすすめします。
>>環境衛生検査のページへ

④「排せつ物、吐しゃ物等の処理時はマスクやゴム手袋を使用して処理し、周辺の消毒を行う」

排せつ物や吐しゃ物にはノロウイルスが含まれている可能性があります。処理の際はマスクや手袋等を用い、身体への付着を避けましょう。また、処理後は手洗いや周辺の消毒を行い、感染の拡がりを防ぎましょう。

特に高齢者福祉施設では、入所者の排せつ物等を処理する機会が多いので十分ご注意ください。

⑤「調理に携わる人は、定期的にノロウイルス検便を行う」

ノロウイルスに感染していても症状が出ない、または軽度の症状しか出ないままノロウイルスを保有しているケースがあります。このような状態の調理者から食材へノロウイルスを汚染させてしまう可能性があるため、定期的なノロウイルス検便が有効です。また、大量調理施設衛生管理マニュアルにおいて“10月から3月までの間には月に1回以上又は必要に応じてノロウイルスの検便検査に努めること。”とされています。

厚生労働省 大量調理施設衛生管理マニュアル(PDF)

 

3. まとめ

・特徴: 毎年、日本で最も多くの患者が発生している食中毒で、感染力が強く、集団感染のリスクの高いウイルスである。

・症状: 24~48時間の潜伏期間の後、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱等の主症状が表れる。

・発生時期: 冬場に多いが、春先まで一定の件数が発生しており、年間を通して注意が必要。

・発生場所: 過去5年間において、原因施設の70%以上が飲食店である。

・原因食品等: カキ等の二枚貝の喫食や、感染者から二次汚染を受けた食材の喫食。

・対策: こまめな手洗い、十分な加熱、調理器具やトイレ等の洗浄消毒、排せつ物、吐しゃ物等の適切な処理、定期的なノロウイルス検便の実施。

 
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参考

・厚生労働省 食中毒発生状況(2019年~2015年)
・厚生労働省 過去の食中毒事件一覧(2019年~2015年)
・東京都福祉保健局 食品衛生の窓
・食品安全委員会 リスクプロファイル ~ 食品中のノロウイルス ~
・食品安全委員会 ノロウイルスの消毒方法
・厚生労働省 大量調理施設衛生管理マニュアル

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