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ノロウイルス拭き取り検査の有用性について

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ノロウイルス拭き取り検査の有用性について

ノロウイルス感染症・食中毒対策は、手洗いをはじめ、トイレやドアノブ、調理器具・調理台などの洗浄・消毒が基本です。環境中にノロウイルス汚染が無いことを確認し、衛生管理が適切に行われているかどうかを「ノロウイルス拭き取り検査」で確認しましょう。
厨房内へノロウイルスの持ち込みが最も懸念される「トイレ」の汚染状況や、洗浄・殺菌作業後の確認、「おう吐物処理」後の残存検証などにご活用ください。



目次

1. なぜノロウイルス拭き取り検査が必要なのか?
  ・拭き取り検査で何がわかるのか?

2. 拭き取り検査の方法について
  ・検査に適したタイミングはいつ?
  ・どこを検査すべき?
  ・検査キットの使い方と検体の送付方法

3. 検査結果からわかること
  ・検査結果の読み方(陽性・陰性の判断基準)
  ・取るべき対応と清掃・消毒後の効果測定(陽性の場合)


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1. なぜノロウイルス拭き取り検査が必要なのか?


 目に見えないノロウイルスの存在は、常に集団感染のリスクとして潜んでおり、ひとたび感染が発生すれば、施設の運営に深刻な影響を及ぼしかねません。ノロウイルス拭き取り検査は、まさにこの「目に見えないノロウイルスによる不安」を解消するための有効な手段です。環境表面にノロウイルスが存在するかどうかを科学的なデータとして「見える化」することで、漠然とした心配事が具体的な管理対象へと変わります。

例えば、「次亜塩素酸ナトリウムを使った消毒手順が、実際にノロウイルスを不活化できているのか」という疑問は、多くの施設管理者の方が抱くものです。この検査は、そうした具体的な疑問に対して、科学的な「エビデンス」を提供します。

汚染個所の清掃後に拭き取り検査を実施し、ウイルスが検出されなければ、その清掃・消毒プロトコルが有効であったと客観的に証明できます。逆にウイルスが検出された場合は、清掃方法や消毒剤の選定、濃度、作業手順など、どこかに改善の余地があることを示唆してくれます。これにより、感覚や経験だけに頼るのではなく、データに基づいたより効果的で効率的な衛生管理体制を構築することが可能になります。

衛生管理への投資や、現場スタッフの日々の努力は、往々にして目に見えにくいものです。しかし、拭き取り検査を含む検査結果は、そうした見えにくい努力がしっかりと成果に結びついていることを証明し、施設全体の衛生レベルを向上させるための具体的な動機となります。


【拭き取り検査で何がわかるのか?】

ノロウイルス拭き取り検査は、施設のドアノブ、手すり、調理台、床、トイレといった「環境表面」を拭き取ることで、手で触る場所や食品を取り扱う場所、汚染が疑われる場所などにノロウイルスが存在しているかどうかを具体的に把握することを目的に実施します。視覚的には清潔に見えても、目に見えないウイルスが付着している可能性は十分にあり、この検査はその隠れたリスクを明らかにしてくれます。この検査では、最新の「リアルタイムPCR法」という遺伝子検査技術が用いられます。

これは、非常に感度が高く、ごく微量のノロウイルスの遺伝子(RNA)であっても検出できるのが特徴です。検査によってウイルスの存在が直接的に証明されれば、その場所が潜在的な感染源となりうることが特定でき、感染拡大防止のための具体的な対策を講じる根拠となります。

つまり、拭き取り検査は、単に「ウイルスがいるかいないか」を調べるだけでなく、日々の清掃や消毒が適切に行われているか、あるいはどこに衛生管理の盲点があるのかを客観的なデータで示してくれる、非常に重要なツールと言えるでしょう。



サービスページをぜひご覧ください。
>>特集ページ:ノロウイルス拭き取り検査のページへ


2. 拭き取り検査の方法について


【検査に適したタイミングはいつ?】

ノロウイルス拭き取り検査を実施するタイミングは、大きく分けて「定期的・予防的な検査」と「緊急時の検査」の2つのシナリオがあります。それぞれの目的に応じて最適な時期を選ぶことが重要です。

まず、定期的・予防的な検査として最適なのは、ノロウイルスの流行が本格化する11月から3月頃です。ノロウイルスは感染しても症状がでない不顕性感染があり、不顕性感染者もウイルスを排出しています。流行期には気付かず環境を汚染している場合があるので、症状のある方がいらっしゃらなくても、流行期には検便と合わせて定期的に検査してモニタリングすることが推奨されます。

一方、緊急時の検査は、施設内で感染者や感染が疑われる方が発生した際に実施します。この検査の主な目的は、感染拡大の原因となっている汚染源を特定することと、感染が確認された後に実施した特別清掃・消毒が効果的にウイルスを除去できたかを確認することです。

例えば、感染者が利用した可能性のあるトイレや共有スペースを重点的に検査し、汚染範囲を把握します。その後、徹底的な消毒作業を行った後にもう一度検査を行い、ウイルスが検出されなくなったことを確認することで、安全宣言を出すための客観的な証拠とすることができます。


【どこを検査すべき?】

ノロウイルス拭き取り検査を効果的に実施するためには、どこを検査するかが非常に重要です。闇雲に多くの場所を検査するよりも、ウイルスの付着リスクが高い場所や、人との接触頻度が高い「ハイタッチサーフェス」に焦点を絞ることで、効率的かつ実用的な結果を得られます。

ノロウイルス拭き取り検査の拭き取り箇所

対象 拭き取り箇所
トイレ:個室 便座、ドアノブ、水洗コック、便座カバー裏、ロールカバーなど
トイレ:全般 スリッパ、手洗いシンク、給水栓、清掃用具、ドアノブなど
廊下や室内 手すり、給水栓、ドアノブ、おう吐物を処理・消毒した現場など

【検査キットの使い方と検体の送付方法】

ノロウイルス拭き取り検査を実際に実施する際は、専用のキットを使用します。まず、検査キットが届いたら、内容物(専用の綿棒、検査依頼書、説明書など)を確認します。次に、検査対象となる箇所を決め、清潔な手袋を着用してください。

綿棒を使って、対象箇所を約10cm四方の範囲で、まんべんなく力を入れすぎずに拭き取ります。この際、綿棒の先端が他の場所に触れないように注意しましょう。拭き取りが終わったら、綿棒を専用の検体容器に戻し、キャップをしっかりと閉めて密閉します。

検体を採取した後は、速やかに冷凍庫で保存します。採取後は解凍されないよう注意が必要です。送付の際は、クール宅急便の「冷凍」指定で、当社宛に「午前着」で送付してください。冷凍搬送により、正確な検査結果が得られます。


3. 検査結果からわかること

【検査結果の読み方(陽性・陰性の判断基準)】

ノロウイルス拭き取り検査では、結果を「陽性」または「陰性」でご報告します。「陽性」は、拭き取った検体からノロウイルスの遺伝子が検出されたことを意味します。これは、検査した環境表面がノロウイルスによって汚染されているか、過去に汚染されていた可能性が高いことを示唆します。陽性が出た場合は、その箇所が潜在的な感染源となるリスクがあるため、速やかな対応が求められます。

一方、「陰性」は、拭き取った検体からはノロウイルスの遺伝子が検出されなかったことを意味します。これは、検査時点でのその環境表面が清浄であったことを客観的に確認できたことになります。日頃の清掃や消毒が効果的に行われている証拠ともなり得ますが、陰性であったとしても、施設全体の安全を保証するものではない点には注意が必要です。ウイルスは目に見えず、検査した場所以外に存在しないとは言い切れないため、継続的な衛生管理の意識を持つことが大切です。


【取るべき対応と清掃・消毒後の効果測定(陽性の場合)】

もしノロウイルス拭き取り検査で陽性反応が出たとしても、慌てる必要はありません。大切なのは、冷静に、そして迅速に適切な対応を取ることです。陽性結果は、衛生管理をさらに向上させるための貴重な情報源と捉え、以下のステップで行動計画を実行しましょう。

まず、陽性となった箇所を特定し、そのエリアの再清掃と消毒を徹底的に行います。ノロウイルスに有効な次亜塩素酸ナトリウム溶液などを適切に使用し、ウイルスを不活化させることが重要です。この際、汚染を広げないよう、清掃範囲や手順にも十分注意してください。同時に、現在の清掃方法や頻度、使用している消毒剤の濃度などが適切であったかを見直す機会としましょう。もしかしたら、清掃プロトコルに改善の余地があるかもしれません。

そして最も重要なのが、「再検査による効果測定」です。消毒作業を行った後、再度同じ箇所を拭き取り検査にかけ、ウイルスが確実に除去されたことを確認します。この一連のPDCAサイクルを回すことで、衛生管理の確実性を高め、職員の清掃スキル向上にもつながります。



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Written by

株式会社町田予防衛生研究所

町田予防衛生研究所は、食の安全に関わる各種検査やコンサルティングなど幅広く商品・サービスを取り揃え、ワンストップで食の安全をサポートする企業です。

本社所在地

〒194-0013
東京都町田市原町田3-9-9

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