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今がベスト? 内部監査で衛生管理を見直そう

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食中毒予防など、食の安全・安心を支えるには毎日コツコツ行う衛生管理が欠かせません。
日々の衛生管理では、ルールを守って運用し、確認したものは記録を残し、その記録から管理者は工程が適切に行われたか確認しています。

監査の役割は、この日々の衛生管理が仕組みとしてうまく働いているかを確認し、「安全な食品をつくること・提供すること」といった目的・目標に対して十分か、効果的か等を確認することです。
不足や問題、課題があれば、重要度に応じ、優先順位をつけて対応しましょう。

 

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1. 内部監査の役割

内部監査とは、第一者監査とも呼ばれ、社内の人員(内部監査員)によって実施する監査です。

 

 監査員って? 第三者監査:第三者認証機関の審査員
サプライヤー監査:顧客等、取引先の人員
内部監査:社内の人員 ※普段は監査する業務とは異なる業務を担っている人員

 

これらは「安全な食品をつくること・提供すること」という共通の目的のもと、実施される監査ですが、人員(監査員)や、できている/できていないを判断する基準(監査の基準)等が異なります。得られる効果も、第三者監査を通して得る第三者認証であれば、消費者やその間に立つ取引先が食品・食材等を選択する際の判断材料になったり、サプライヤー監査であれば、直接相手のことを見て知ることにより、信頼関係の構築・強化が期待できるでしょう。
では、内部監査はどうかというと、監査を受ける業務の管理者や担当者と、普段は監査する業務・工程とは異なる業務を担っている社内の人員(内部監査員)が集まって、日々の衛生管理について確認・検討する機会であり、異なる業務の監査では監査を受ける人員と内部監査員の立場が逆になって、お互いを監査することもあります。単にルールが守られているか、記録が漏れなく付けられているかを確認するだけでなく、自分たちの衛生管理を支え、よく知っている人員が集まって日々の業務や取組みを認め合うことにより、問題点を洗い出して改善へ繋げたり、目標達成のために新たな取組みを行うきっかけとなり得ます。

2. 内部監査員の役割

ISO 19011「マネジメントシステム監査のための指針」には、監査の原則が示されています。

❶高潔さ:専門家であることの基礎
・内部監査を担える専門家(内部監査員)を社内で育成しましょう。

❷公正な報告:ありのままに、かつ、正確に報告する義務
・監査員は監査を受けた方々だけでなく、監査を受けた業務や工程の責任者と、内部監査の統括責任者を通して、社長や工場長等、衛生管理の全体を統括する責任者に監査結果を報告するため、公正な報告を行うことが必要です。

❸専門家としての正当な注意:監査の際の広範な注意及び判断
・内部監査員には根拠ある判断をする能力、その判断をするための材料を適切に拾い上げる(気づく)能力が求められます。

❹機密保持:情報のセキュリティ
・監査では証拠を集めますので、その情報の取扱には注意が必要です。利用や保管などもルールを定めておきましょう。

❺独立性:監査の公平性及び監査結論の客観性の基礎
・普段は監査する業務・工程とは異なる業務を担っている社内の人員から内部監査員を指名します。

❻証拠に基づくアプローチ:信頼性及び再現性のある監査結論に到達するための合理的な方法
・監査員は実際の記録や作業、現場を直接確認し、その証拠をもとに判断します。

❼リスクに基づくアプローチ
・食品の安全(監査の目的)に影響を及ぼす事項については、その重要性に応じて、より注意して注目して監査することが必要です。

内部監査に限らず、サプライヤー監査を行う場合も上記の原則に則って行うことが求められます。
監査員は監査基準(内部監査の場合は社内ルール、自社基準等)に対して、証拠(記録、作業、現場を実際に確認等)を収集し、適合性(ルールが守られているか、等)と有効性(ルールが守られて運用されている結果、食品の衛生は保たれているか?それは効果的か?効率的で継続して実施可能か?等)の面から、できている/できていない、今はできているけれども足りなくなるかもしれない(要観察)、改善の余地がある…等々を判断し、対象となる業務や工程の管理の不足や問題、課題点を導き出します。そして、証拠に基づいて、相手に説明し、納得してもらい、これらの不足や問題、課題点に対して一緒に解決策を考える役割です。




3. 内部監査は準備が大切

限られた時間で最大の効果を得るためには、事前準備が大切です。
監査側(内部監査員)、監査を受ける側(監査の対象となっている業務や工程の責任者、担当者)は、お互い監査テーマを共有し、それぞれ、監査テーマに関連する情報(今年の生産計画、不良発生数の統計データ、クレーム情報等)を把握して、監査に臨みます。
ここで注意点としては、監査を受ける側は監査までに駆け込みで記録を整えること等は必要ありません。内部監査では、衛生管理の仕組みが機能しているかを確認し、課題点があれば共有して一緒に解決策を考えますので、現状の正確な把握が求められます。
日々の管理はあるがまま、それぞれの役割・責任を含めた現状の把握を行いましょう。衛生管理体制が整っていると、監査準備はスムーズに行えます。


内部監査は、衛生管理体制の成熟度に合わせて定期的に、不良やクレームが多発する等、異常傾向がみられる場合等は臨時で実施しましょう。

4. 内部監査員を育てましょう

内部監査員の役割を果たすには、社内ルールや自社基準の設定目的や背景にも理解や知識が必要です。また、監査準備の際には衛生管理の社内ルール等だけでなく、生産計画や不良・クレーム発生情報・分析結果、取引先情報等、各種情報を適切に取り扱うことができる人員であることが必要です。
計画的に教育やトレーニングを行い、内部監査員としての力量を備えた人員を資格認定する等、各業務・工程の責任者と対等に渡り合える人材を確保する仕組みを構築しましょう。
社内で内部監査員の役割を担える方は、サプライヤー監査でも目的を果たし、十分な成果を得られるでしょう。内部監査を担える専門家(内部監査員)を社内で育成しましょう。

 

5. 内部監査で衛生管理をレベルアップ

内部監査では、自分達が行っている日々の衛生管理について説明したり、問題点を共有する機会です。
定期的に(臨時開催を含む)、継続して行うことにより、その時やそれからの課題に対して衛生管理体制の対策・改善が図られるだけでなく、内部監査の活動自体(準備を含みます)が日々の衛生管理を支える方々のレベルアップに寄与します。内部監査で衛生管理体制を継続的にレベルアップしましょう。



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株式会社町田予防衛生研究所

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