MHCL WORKS LABO

  1. TOP
  2. MHCL WORKS LABO
  3. 衛生のハテナ
  4. 食品安全の第三者認証制度とは

食品安全の第三者認証制度とは

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
食品安全の第三者認証制度とはアイキャッチ

HACCPの制度化が始まったことで「HACCPをする」ことと「HACCP認証をとる」ことの違いが解説されることが多くなりました。
2018年6月の食品衛生法改正により、HACCPは制度化されましたが、「HACCP認証をとる」ことは義務ではありません。改正の目的は、食品営業者の皆様が自らの意思で「HACCP認証をとる」ことを決めて取り組み、維持することです。
ここでは「HACCP認証をとる」ことを「第三者認証制度」に焦点を当てて考えていきたいと思います。

 

お問い合わせ

食の安全に関わる
各種検査やサービスのお問い合わせはこちらから

1. 第三者認証とは

第三者認証制度の第三者とは、当事者ではない第三者を指しますが、その独立性だけではなく、専門性や豊かな知識・経験を持つ組織(第三者認証機関、審査会社等と呼ばれる組織とその組織に所属する審査員等)です。
会社内・組織内で行う第一者監査(内部監査)、取引先等の人員によって行われる第二者監査とは異なり、外部の人員(専門知識や経験等を有しますが、第三者認証に係る業務以外に取引や利害関係のない外部の組織に所属する審査員)による公正・公平な審査によって、GFSI承認規格やISO規格等の基準が満たされている程度を判定(審査)し、基準に適合している場合に認証することを第三者認証といいます。

第一者監査(内部監査):社内の人員(内部監査員)によって、日常の業務や取組等をチェックし、コンプライアンスや社内ルールの順守状況を確認します。また、目的・目標に対しての達成度や進捗度の確認、クレームや異常発生時の対応の振り返り等を行うことによって、会社の管理体制が有効に機能していることを把握したり、体制の見直し等の改善活動に繋げます。

第二者監査(取引先監査)
:顧客等、取引のある(利害関係のある)組織の人員(もしくはそこから依頼を受けた人員)による監査です。取引に関連して、供給能力に係る体制の整備状況や異常・緊急時の対応等を確認します。 


第三者審査
:第三者機関に所属する力量や知識・経験のある審査員によって、GFSI承認規格やISO規格等の基準が満たされている程度を判定(審査)します。この審査の結果を受けて認証の決定がなされます。

 

2. 食品安全に関連する規格の第三者認証制度

第三者認証制度は、専門家委員会等が討議し、制定した「規格」に基づき審査を行い、認証する制度です。各分野で良く普及している「規格」はISO規格(International Organization for Standardization(国際標準化機構)の制定したマネジメントシステム規格)ですが、食品安全分野では、このISO規格の1つであるISO22000による第三者認証の他に自治体や業界団体による食品衛生管理やHACCPの認証等も行われています。今回はISO規格と同様に国際規格と呼ばれるGFSI承認規格についてピックアップしたいと思います。

GFSI承認規格について

GFSI(グローバル・フード・セーフティ・イニシアチブ):食品業界のリーダーたちが、サプライチェーンにおける消費者の信頼を構築するため、特に重要な懸念事項である、食品安全リスクの軽減、重複監査、監査コストなどに対する解決策を協働で見つけるため、設立した活動母体(オープン・フォーラム)です。

GFSIではこの活動目的を遂行するため、優れた食品安全体制の構成要素について、幅広く受け入れられた共有の理解を構築(ベンチマーキング要求事項)し、それを満たした食品安全認証規格を承認しています。これらのGFSIに承認された規格をここでは「GFSI承認規格」と呼んでいます。それぞれの規格は別の団体(規格オーナー)により運営管理されていますが、どれもベンチマーキング要求事項を満たしています。GFSI承認規格のいずれかの認証を取得していると、第二者監査や第三者審査の重複を削減すること等に繋がり、監査(審査)を行う負担の軽減等が可能です。
GFSIでは、食品安全認証規格への承認ついて「認証にブランド力を与え、世界中の市場である種の食品安全パスポートとして機能します」と表現しているとおり、「第三者認証制度」のメリットを有効活用しています。

GFSI承認規格:JFS規格、SQF、FSSC22000等

GFSI承認規格は、1つの規格を示すものではありません。食品業界のリーダーたちが認めている食品安全規格(上記)を示します。JFS-C規格(セクター:EIV)は日本発の規格ですが、GFSIに承認され世界中で通用する国際規格の1つとなりました。
GFSI承認規格は複数あるので、自社に最もふさわしい規格を選択して、認証取得に取り組みます。

3. 認証取得と維持

自社で取得を目指す食品安全認証規格を定めたら、その規格の審査(監査)を実施できる認証機関を選びます。規格オーナーが公認の認証機関を公開していたり、認証機関でどの規格の審査を行うことができるか明確にしています。

認証を取得してからも、規格の内容(基準)に適合した状態を維持することが必要です。第三者認証を受けている場合、定期的に実施する第一者監査(内部監査)は、規格への適合と自らのルールの順守、コンプライアンスの維持を確認し、活動状況を振り返る重要な工程の一つです。
第三者認証制度はこのように、GFSIのようなベンチマーキング組織や規格オーナー・認証機関・認証施設(食品工場等)の活動や、制度(認証)を活用する取引先や消費者等で支えられています。

初出:2019年2月1日

 

お問い合わせ

食の安全に関わる
各種検査やサービスのお問い合わせはこちらから

Written by

株式会社町田予防衛生研究所

町田予防衛生研究所は、食の安全に関わる各種検査やコンサルティングなど幅広く商品・サービスを取り揃え、ワンストップで食の安全をサポートする企業です。

本社所在地

〒194-0013
東京都町田市原町田3-9-9

許可等

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

商品やサービスの各種お問い合わせ

お見積や注文依頼なども承っております。

食品衛生のお役立ち掲示物

現場ですぐに使える
「食品衛生のお役立ち掲示物」
をご用意しております。

無料相談

ご不明な点などございましたら
お気軽にお問合わせください。

サービスに関するお問い合わせ

よくいただく質問と
その回答をご用意しました。