【手洗い備品に不足がない。汚れ・劣化・破損がなく清潔である】

正しい手洗いを行うためには、まず設備と環境が整っていることが重要です。
当社の衛生点検では、手洗い専用シンクが利用可能で清潔に保たれ、洗剤、消毒液、ペーパータオルが使いやすいように配置され、手洗いマニュアルが参照できるよう視界に入る場所に掲示されていることは必須としており、必要に応じて爪ブラシの設置もお願いしています。
手洗いシンクは、専用で設けることが必要です。これは食品衛生法で定められています。^※
調理で使用するシンクで手洗いを行った場合、手指に付着した汚れがシンク内に飛散し、同じシンク内で取り扱う食品や調理器具へ二次汚染させてしまう恐れがあるからです。
手洗い用の洗剤・消毒液は、手指に付着した細菌・ウイルスを減少させます。
ペーパータオルは水分をしっかりぬぐい取ります。水分をしっかりとっておかないと、次に行う消毒の効果が低下してしまいます。また、手に残っている細菌・ウイルスをさらに減少させることが期待できます。
代替えとして、布タオルの使用は認められません。布タオルは手洗い不十分な方が使用することで一度汚染を受けると、適切な手洗いを行った方の手指も汚染し、かえって汚染の拡大に繋がる恐れがあります。
手洗いマニュアルは従事者の手洗いにバラツキが出ないよう、手洗いシンク付近に掲示し、常に確認できるようにしておくとよいでしょう。
最後に、爪ブラシは指先に入り込んだ汚れの除去に期待できますが、管理が不衛生の場合逆に汚染させてしまうリスクがあります。学校給食の厨房、各自治体のルールに従って設置し、設置をする場合は適切な管理も実施してください。
またこれらの備品は清潔で、常に使用できる状態にしておく必要があります。当社の衛生点検では、洗剤ボトルの汚れ、ペーパータオルが補充されていない点をよく注意しておりますので、その点の管理も徹底しましょう。

 

【正しい手洗いを実施している。適切なタイミングで手洗いを実施している】

必要な備品が完備されたら、正しい手洗いを行う準備は完了です。前述のとおり、手洗いの精度にバラツキが出ないように、忙しい時こそ手順どおりの手洗いを全従事者が実施してください。1人でも不十分の場合、食中毒事故を発生させてしまう恐れがあります。
手洗いマニュアルは食品衛生事業を行っている会社や各自治体でも発行しておりますので、ご自身の事業に合ったものを選択しましょう。

 

当社の手洗いマニュアルを含むお役立ち掲示物はこちらから

手洗いが不十分になりやすい箇所として、衛生点検では、指先、親指の付け根、手のひらのしわの部分をよく指導しています。特に意識して手洗いを実施してください。

またアルコール等の消毒液を使用する際、十分な量の塗布が必要です。CDC（アメリカ疾病予防管理センター）の「医療現場における手指衛生のためのガイドライン」によると、「10秒～15秒間擦り合わせた後、手が乾いた感じであれば塗布量が足りない」としています。1プッシュの消毒液量はそれぞれ異なりますので、10～15秒カウントして、消毒液の塗布量が十分かどうか確認してみてください。

手順、ポイントを踏まえた手洗いと合わせて、タイミングも重要です。下記に、必要なタイミングをまとめましたので参考にしてください。

これらのタイミングで手洗いが不十分の場合、ノロウイルスや食中毒菌など食品へつけてしまう恐れがあるため、確実に手洗いを実施しましょう。

今回は「手洗いの備品、手洗い方法のポイントについて」について取り上げました。
手洗いは個人の意識によって左右されやすいものです。まず手洗いは衛生の基本で重要であることを全従事者が認識し、正しい手洗いを実施しましょう。

 

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手洗いマニュアル

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ノロウイルスの特徴まとめ

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ノロウイルス予防４原則

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食品衛生７Ｓ

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