MHCL WORKS LABO

  1. TOP
  2. MHCL WORKS LABO
  3. 衛生のハテナ
  4. 食品を適切に保管・管理ができていますか?②

食品を適切に保管・管理ができていますか?②

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
食品を適切に保管・管理ができていますか?アイキャッチ
食品衛生ハンドブックバナー

 

食品の適切な保管・管理について、前回は温度管理・日付管理についてお伝えしました。今回は、食品が汚染を受けないように保管・管理するための注意ポイントをお伝えします。

前回記事
>>食品を適切に保管・管理ができていますか?①


ご相談バナー

 

お問い合わせ

食の安全に関わる
各種検査やサービスのお問い合わせはこちらから

 

【二次汚染防止のため食品の定置管理を行っている】

良い例、悪い例イメージ

仕入れ品には原材料・仕掛品・調理品・調味料等様々ありますが、生肉、生の魚介類、生卵、泥付き野菜等の食材には特に食中毒菌が付着している可能性があります(汚染度の高い食材)。

そのため、これらの汚染度の高い食材は、二次汚染の原因となり、汚染を広げないために、他の食材とは分けて保管することが必要です。しかし、冷蔵庫などの保管設備の容量に対して食材量が多く、同じ庫内で保管しなくてはならない場合もあるかと思います。

一緒に保管する場合は、配置に注意する必要があります。冷蔵・冷凍庫内で保管する場合、盛り付け後のサラダなどの調理品、加熱済みの仕掛品など、そのまま喫食できる食材は上の段、生肉・生の魚介類・生卵等汚染度の高い食材は最下段で保管しましょう。

このように食材ごとに定めた場所で保管することを定置管理と呼びます。この方法で汚染度の高い食材由来の食中毒菌等は冷蔵・冷凍庫内の下段に留まることになり、上にある食材に付着する可能性を低くすることができます。

この配置が逆の場合、リスクの一例として生肉のドリップが下に落下し、下に置いてある調理品へ汚染させてしまう恐れがあります。そういったことがないよう、生肉・生の魚介類・生卵等汚染度の高い食材は最下段に置くようにして下さい。

また衛生点検の際、食品と薬剤が一緒の棚に置かれているケースを見かけます。一緒に保管してしまうことで、食品への混入などによる事故の恐れがあります。食品と薬剤の保管場所は明確に分けて、こちらも定置管理を徹底して下さい。

ワンポイントアドバイス


【器具を食品容器内に入れたままにしていない】
【床からの汚染を受けないよう管理している】

良い例、悪い例イメージ

食品の汚染は、汚染度の高い食材からの二次汚染以外にも潜んでいます。衛生点検でよく注意させていただく事例として、食品容器内に器具を入れたままにしていることや、床の直置き、床から近い位置での保管が挙げられます。

まず食品容器内に器具を入れたままの保管についてです。器具は調理従事者が取り扱います。調理従事者は様々な作業を行っていることから手指が汚れていることがあります。食品容器内に器具を入れたままで保管すると、①手の汚れ→②器具の柄→③食品といった流れで、手の汚れが器具を介して食材を汚染してしまう恐れがあります。

特にスプーンを入れたままのケースが多く見受けられます。一時保管も含めて、器具と食材は別々に管理して下さい。

ワンポイントアドバイス

次に床の直置き、床から近い位置での保管についてです。床は靴裏などのさまざまな汚れが蓄積しやすいため、厨房内で汚染度の高い場所です。また見た目は清潔でも細菌類が残存している可能性もあり、特に床面に水が溜まっている箇所では、床で汚染を受けた水が跳ね水として周辺に汚染を拡げてしまう恐れがあります。

そのためまず調理品・仕掛品を保管する際は、床上60㎝より高い位置で保管をしてください。

※厚生労働省から発行されている大量調理施設衛生管理マニュアルでは「床面からの跳ね水等による汚染を防止するため、床面から60cm以上の場所で行うこと。ただし、跳ね水等からの直接汚染が防止できる食缶等で食品を取り扱う場合には、30cm以上の台にのせて行うこと」と規定されています。

内容量の大きな食材(大きいお米一袋、油の一斗缶、調味料の一斗缶等)の保管は低い場所になることがあります。その場合でも、床に直置きはしないようにして下さい。

床に直置きしてしまうと、原材料についた床の汚れが手指や作業台に広がる可能性があります。そのためそういった原材料はスノコなどを用いて床に直置きしないように保管してください。

 

今回は、食品の定置管理、器具や床からの汚染防止の管理について取り上げました。食品の定置管理については「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理の手引書」でも複数の業界団体が「交差汚染対策」として取り上げています。食品を保管する際は配置、場所等に注意して、汚染させないよう適切に保管・管理を行って下さい。

お問い合わせ

食の安全に関わる
各種検査やサービスのお問い合わせはこちらから



Written by

株式会社町田予防衛生研究所

町田予防衛生研究所は、食の安全に関わる各種検査やコンサルティングなど幅広く商品・サービスを取り揃え、ワンストップで食の安全をサポートする企業です。

本社所在地

〒194-0013
東京都町田市原町田3-9-9

許可等

    • 厚生労働省登録検査機関(食品衛生法)
    • 登録衛生検査所
    • 国際規格 [ISO9001] 認証取得
    • 国際規格 [ISO/IEC17025:2017] 認定取得(♯81094)
    • 国際規格 [ISO/IEC 27001:2013] 認証取得
    • JFS監査および適合証明プログラムに基づく監査会社

 

食品衛生のお役立ち掲示物ダウンロード

現場ですぐに使える「食品衛生のお役立ち掲示物」をご用意しております。
ダウンロードして印刷すれば、すぐにご利用いただけます。

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

商品やサービスの各種お問い合わせ

お見積や注文依頼なども承っております。

食品衛生のお役立ち掲示物

現場ですぐに使える
「食品衛生のお役立ち掲示物」
をご用意しております。

無料相談

ご不明な点などございましたら
お気軽にお問合わせください。

サービスに関するお問い合わせ

よくいただく質問と
その回答をご用意しました。