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新しい食の形(2)今起きていること

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「食」の形は、時代の流れと共に変化を続けています。

近年は、SDGs(持続可能な開発目標)の採択などを背景に、「サステナブル」という観点も意識され、環境問題や労働問題などに配慮した食の変化も起きています。

サステナブル(Sustainable)は「持続可能な」という意味の英単語です。

(参照)農林水産省 SDGsの目標とターゲット

前回は、過去に起きた人間の「食」の大きな変化や、いま世界で起きていること、「食」を取り巻く諸問題などを紹介しました。
>>新しい食の形(1)のページへ

今回は、それらを背景に、今起きている食の変化と、新しい食の形について紹介します。

 

1. 世界で起きていること、課題

はじめに、世界で起きていることとそれに伴う課題を振り返ります。

世界人口は増加し続けていて、2021年の世界人口は約78億7500万人、2030年までに85億人、2050年には97億人まで達すると予測されています。 

人口が増えていく分だけ、食料を確保していく必要があります。(人口の増加幅は国や地域で異なるため、人口増が著しいアジアやアフリカ諸国では特に深刻です)

(参照)国連人口基金 世界人口白書2021
    国際連合広報センター 人口と開発

食料の生産には、農地や大量の水が必要となるため、農地を確保するための森林伐採や水資源の不足などが起こっています。

また、近年は、魚食や肉食の習慣がより広まっていて、魚や肉の需要が高まっています。

これに伴い、各国の漁獲量が増えたことによる水産資源の減少が世界的な問題となっています。併せて、牛などの家畜を育てるためには、飼料などを育てるためにたくさんの水が必要でさらなる水資源の圧迫も懸念されますし、牛のゲップにはメタンガスなどの温室効果ガスが含まれていて、地球温暖化の観点での不安が指摘されています。

(参照)農林水産省 令和2年度 食料・農業・農村白書
    プラットフォーム・ジャパン  1㎏の牛肉を生産するために、水はどのくらい必要でしょう?(FAOの記事を翻訳したものです)
    独立行政法人 農畜産業振興機構 持続可能な畜産経営に向けて

これらの問題に配慮しつつ、人間の食を充実させるための変化が起き始めています。

 

2. 新しい食の形 ~代用食~

ここから、今世界で起きている食の変化の一部を紹介します。まずは「代用食」です。 代用食は、他の食材に似せて別の食材を用いて作った加工食品を指します。

カニの身に似せて作ったカニかまぼこや、肉の切れ端などを固めて作った成型肉、バターの変わりとしてつくられたマーガリンなど、(かつては)高価で手に入りにくい食品の代用としてつくられたものが有名ですが、環境や健康面、思想などに配慮して開発された代替食もあります。

代替肉

大豆を肉のような食感に加工した「大豆ミート」に代表される代替肉です。聞いたことのある方もいるかもしれません。

大豆ミートは、大豆由来のタンパク質を肉に近い食感に加工したものです。加工の仕方によって、「牛肉のような食感」「鶏のから揚げっぽい見た目」などを再現することも可能です。

実際に肉と比べて低カロリー・低脂質・高タンパクであることや、牛などの家畜を育てる場合と比べて、必要な水や肥料、発生する温室効果ガスの量が少なく済むことが特徴です。

(参照)不二製油株式会社 大豆で世界が変わる!急拡大する「大豆ミート」市場
    大塚食品株式会社 ZEROMEAT -ゼロミート-

また、2021年頃から「培養肉」も注目されています。

培養肉は、牛や豚などの食用の家畜の細胞を培養して、人工的に作られた肉です。厳密に言うと、代替肉ではなく「肉」そのものなのですが、家畜を牧場などで育てる場合と比べて環境への負荷が小さいことから、従来の肉に変わるものとして注目されています。

2022年4月時点で、食べられるレベルの肉の培養には成功していて、実用化に向けて世界中で研究が進められています。

(参照)日清食品株式会社 日本初!「食べられる培養肉」の作製に成功

 

代替シーフード

肉だけでなくシーフードも代替食品が注目されています。

こんにゃく粉などを加工して生魚の食感を再現したものや、大豆を使ってツナを再現したものなどが、実用化・販売されています。

(参照)AZUMARCHE
         NEXT MEATS NEXTツナ1.0

前述したように、魚食がより広まったことや人口増加など背景に、水産資源の減少・枯渇が危惧されています。

海の幸の持続可能性に配慮した新たな「シーフード」の形として注目されています。

 

その他の代用食

環境への配慮の他、健康志向の高まりなどを背景に、糖質をカットした食品や、動物性原料を植物性原料に置き変えた食品なども注目されています。

(参照)大塚食品株式会社 マンナンヒカリ
         マリンフード株式会社 スティリーノ(チーズ代替品)
    ハーゲンダッツ ジャパン株式会社 グリーンクラフト

古くから、動物性の食材などを禁止している人向けの精進料理があります。精進料理の中には、野菜や豆を使って肉や魚の食感を再現したものもあるため、今日の代替肉や代替シーフードは、精進料理が元となり、時代の流れの中で形を変えたもの、という見方ができるかもしれません。

世の中には、環境や健康への配慮だけでなく、思想の面で食物に一定の制限をかけている人もいます。そういった人も食べることを楽しめるようにする「食の多様性」に貢献する可能性を、代用食は持っているかもしれません。

 

3. 新しい食の形 ~昆虫食~

続いては昆虫食です。

近年、SDGsの達成に貢献できるとして昆虫食が注目されています。

国連食糧農業機関(FAO)が昆虫食の可能性などについてまとめた報告書によると、昆虫食の利点として、

・栄養価が高い(高タンパク)

・牛や豚などを育てるより環境負荷が小さい

・飼育が容易で安価

・人間の食べ残しなど、余った食品をエサにできる

などがあげられています。

(参照)内閣府 食品安全委員会(FAOの報告書の概要です)
    国際連合食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所

昆虫食は、イナゴや蜂の幼虫(蜂の子)、アリ、カイコなどが世界各地の様々な食文化で食べられてきましたが、一般に普及しているとはいえず、見た目で苦手意識が持たれているものもあります。しかし、近年は虫が苦手、食べるのには抵抗があるという人でも食べやすくするための工夫が進められています。例えば、食用のコオロギを原料にしたスナックやチョコレート。粉末状にした「コオロギパウダー」として使われていて、抵抗感は小さくなるかもしれません。
※昆虫食では甲殻類アレルギー発症リスクが一部で報告されているため、注意が必要です。

(参照)無印良品 コオロギが地球を救う?

その他、コオロギパウダーを使ったラーメンを提供・販売しているレストランもあります。

(参照)ANTCICADA(アントシカダ)
    ANTCICADA オンラインショップ

新しい食の形として、代用食と昆虫食を紹介しました。このようなサステナブルな「食」を取り入れることにより、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」目標15「陸の豊かさも守ろう」にもアプローチできるのではないでしょうか。

 

4. おわりに

今回は、近年起きている食の変化や新しい食の形などについて、SDGsも絡めて紹介しました。

今を生きる私たちが、数十年前、百数十年前、数百年前の食事や食習慣に触れると、今とは大きく違うなと感じるように、食事や食習慣のスタンダードは、時代とともに変わり続けています。

今回紹介したものが「食のスタンダード」になるときがいつか来るかもしれません。

 

Written by

株式会社町田予防衛生研究所

町田予防衛生研究所は、食の安全に関わる各種検査やコンサルティングなど幅広く商品・サービスを取り揃え、ワンストップで食の安全をサポートする企業です。

許可等

    • 厚生労働省登録検査機関(食品衛生法)
    • 登録衛生検査所
    • 国際規格 [ISO9001] 認証取得
    • 国際規格 [ISO/IEC17025:2017] 認定取得
    • JFS監査および適合証明プログラムに基づく監査会社

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