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SDGsと健康

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「SDGs(エスディージーズ)」は、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、2016年から2030年までの達成を目指す17の目標が掲げられています。

SDGsの目標3は「すべての人に健康と福祉を」です。あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進することも未来のために解決するべき目標・課題なのです。

SDGsアイコン3


今回は、SDGsを切り口に、食と健康について触れていきます。

 

1. すべての人に健康と福祉を

はじめに、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」について紹介します。

これは「あらゆる年齢のすべての人々の健康と福祉を確保する」ことをテーマとした目標です。SDGsは17の目標のほか、それぞれの目標を達成するための具体的な169のターゲットで構成されていて、目標3には13のターゲットが紐づけられています。

(参照)農林水産省 SDGsの目標とターゲット

結核やマラリアなどの伝染病、医療・保健が不十分、衛生的な問題などが原因で命を落とす人が、発展途上の国や地域で多く見られます。そういった人たちを減らそう、命を救おうという思いが、この目標が設定された背景にあります。

(参照)日本ユニセフ協会 SDGs CLUB 3.すべての人に健康と福祉を

では、この目標は、途上国と比べると保健・医療体制が整い、衛生的な環境が確保されている国では達成済みで取り組みは必要ないのかというと、そうではありません。SDGsは途上国や先進国の区別なく包括した目標です。例えば、アルコール依存症の問題は、先進国でも深刻な問題となっています。

 

SDGs目標3と「食」

目標3のターゲット3.4の中に「…非感染症疾患による早期死亡を、予防や治療を通じて3分の1に減少させ…」という一文があります。

「非感染症疾患」はWHOが定義した言葉で、「不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒、大気汚染などにより引き起こされる、がん・糖尿病・循環器疾患・呼吸器疾患・メンタルヘルスをはじめとする慢性疾患」を指します。不健康な「食事」は病気の要因の一つです。

つまり、SDGsは不健康な食生活による疾患(病気)を減らすために具体的な取り組みを行うことを促しています。

このことを踏まえて、食と健康に関する課題などを紹介します。

 

2. 「食と健康」を取り巻く課題

栄養

私たちは、摂取する栄養のほぼ全てを食事から得ています。栄養に関する問題を避けることはできません。

厚生労働省は「持続可能な開発目標(SDGs)の達成には栄養改善の取組が不可欠である」としています。栄養が人の健康維持・増進に繋がり、様々な社会活動を支え、社会全体の発展にも寄与している、という考え方です。

(参照)厚生労働省 誰一人取り残さない 日本の栄養政策

栄養に関する課題は時代と共に変わっています。

日本を例に挙げると、戦前や戦後まもなくは食料が十分ではなかったことによる栄養不足。高度経済成長を遂げて生活水準が上がると、偏った食事などが原因となる「生活習慣病」が現れました。そして、現在、栄養に関する課題はさらに多様化しています。

栄養に関する課題の例を2つ挙げます。

 

1つ目は「健康志向の高まり」です。

日本では、国民に自身の健康増進に努めることなどを求める「健康増進法」が2002年に設けられました(2020年改正)。この法に基づき、ライフステージ(幼児、成人、高齢者、妊婦等)ごと、および、傷病者や被災者も包括した栄養政策を進めています。

「健康」と一口に言っても、健康であるために必要なことは人によって違います。一人ひとりに合った健康増進の方法を実践していくことが重要です。

(参照)厚生労働省 健康増進法 

多くの健康法やダイエット法が生まれたことも、人々の健康志向の高まりを表しています。ただ、健康を求める気持ちが強いあまり、自分に合わない方法を行って、逆に健康を損なってしまう例もあります。

前述した通り、健康のために必要なことは人によって違います。自分に合う方法を実践できるよう、よく考えたり、学んだりすることが求められます。


2つ目は「価値観に基づく食事制限」です。

価値観の多様化に伴って、食に対する価値観も多様化しています。自身の価値観に従って、特定の食物を食べない(または、特定の食物しか食べない)という主義や思想が以前より広く知られるようになりました。

SDGsは「誰一人取り残さない」ことを原則としています。どんな価値観の人も十分な栄養を摂取して健康でいられる「食」のあり方を模索していくことが、SDGsの達成に重要なことです。

 

アレルギー

特定の物質に対して過剰に免疫反応が起こる「アレルギー」。金属アレルギーや花粉症、そして食物アレルギーもよく知られています。

食物アレルギーを持つ消費者の健康危害の発生を防止する観点から、過去の健康危害等の程度、頻度を考慮し、特定原材料を定め、容器包装された加工食品について、当該特定原材料を含む旨の表示が義務付けられています。
>>食物アレルギーの症状やアレルゲンを含む食品の表示義務について

(参照)消費者庁 食物アレルギー表示に関する情報
    アレルギーポータル 食物アレルギー

アレルギーの原因物質や症状は個人差があり、人によっては命にかかわるほど重い症状が出ることもあります。そのため、食品アレルギーの人の食事には十分な配慮が必要です。

食物アレルギーを持つ人への配慮としては、アレルギー症状の出る食品を除いた「アレルゲン除去食」があります。

(参照)環境再生保全機構  1.食事療法の基本

文部科学省では、学校給食における食物アレルギー対応についての指針をまとめています。自治体によって対応に差はあるものの、食物アレルギーの子どもも給食を食べられるようにする取り組みも行われています。

(参照)文部科学省 学校給食における食物アレルギー対応について

アレルギーを持つ人が食べるものを制限されるばかりで、食の楽しみを奪われてしまうことがないようにするために、「代替食品(代替食)」というものもあります。

例を挙げると、「小麦アレルギーの人は小麦粉で作ったパンは食べられないので、米粉で作ったパンを食べてもらおう」ということです。代替食を活用することで、食物アレルギーを持つ人の食の楽しみの幅が広がりますし、食べられるものが増えれば、食を通じた健康管理もしやすくなるかもしれません。

除去食や代替食品については、インターネット上の色々なサイトで紹介されています。

(参照)ニッポンハム食の未来財団 除去食と代替食
    環境保全再生機構 食物アレルギーの子どものためのレシピ集

 

3. おわりに

今回は、食と健康について取り上げました。

食事は生きるために必要なことであるとともに、楽しむことでもあります。

「地球上の誰ひとり取り残さない」ことを掲げているSDGs。人の健康の根幹を支える「食」を取り巻く課題を解決していくことも、SDGs達成につながる大切なことかもしれません。

 

Written by

株式会社町田予防衛生研究所

町田予防衛生研究所は、食の安全に関わる各種検査やコンサルティングなど幅広く商品・サービスを取り揃え、ワンストップで食の安全をサポートする企業です。

本社所在地

〒194-0013
東京都町田市原町田3-9-9

許可等

    • 厚生労働省登録検査機関(食品衛生法)
    • 登録衛生検査所
    • 国際規格 [ISO9001] 認証取得
    • 国際規格 [ISO/IEC17025:2017] 認定取得(♯81094)
    • 国際規格 [ISO/IEC 27001:2013] 認証取得
    • JFS監査および適合証明プログラムに基づく監査会社

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