MHCL WORKS LABO

  1. TOP
  2. MHCL WORKS LABO
  3. 衛生のハテナ
  4. 高齢者福祉施設で起こりやすい食中毒事故

高齢者福祉施設で起こりやすい食中毒事故

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今回は高齢者福祉施設が発生場所となった食中毒事故についてご紹介します。この記事では2015年からの5年間を集計し、どのような細菌やウイルス等が原因となったのかをランキング形式でご紹介していきます。高齢者福祉施設には免疫機能が低下している方も入所されていることがあり、食中毒が命にかかわることもあるため十分な食中毒予防対策が必要です。ぜひ最後までご覧ください。

1. 高齢者福祉施設で起こりやすい食中毒事故

厚生労働省「過去の食中毒発生状況」をもとに、施設別に過去5年間(2015-2019年)の食中毒発生状況を見てみると、事業場は5番目に多く食中毒を引き起こしています。事業場には、高齢者福祉施設、保育所等が含まれています。今回はこのうち特に高齢者福祉施設に着目し、ランキングを作成しました。

高齢者福祉施設での食中毒事故は、発生件数最多の飲食店と比較すると少数ですが、食中毒に伴う死者数については、過去5年間で飲食店は1名であるのに対し、高齢者福祉施設では10名となっており、重篤な症状や死亡例につながるリスクが高いといえます。そのリスクに対応した食中毒予防対策が必要です。

*過去5年間の食中毒事故統計資料より当該施設の死者数を抽出

 


厚生労働省「過去の食中毒発生状況」2019年~2015年のデータを基に作成

 

2. 高齢者福祉施設での食中毒事故原因TOP5

 

1位:ノロウイルス【ウイルス】 30件

2位:ウエルシュ菌【細菌】 18件

3位:腸管出血性大腸菌【細菌】 4件

4位:サルモネラ属菌【細菌】、カンピロバクター・ジェジュニ/コリ【細菌】 2件

5位:ぶどう球菌【細菌】、セレウス菌【細菌】 1件

厚生労働省「過去の食中毒事件一覧」2019年~2015年のデータを基に作成


1位はノロウイルスとなりましたが、過去5年間の高齢者福祉施設における食中毒に伴う死亡者はすべて、3位の腸管出血性大腸菌が原因となっています。

 

 【ノロウイルス】

ノロウイルスは感染力が強く、集団感染のリスクの高いウイルスです。カキなどの二枚貝の喫食による食中毒が有名ですが、不顕性感染者(感染しているが症状がないまたは軽症)から食材を二次汚染し食中毒につながることも十分に気を付けなければなりません。

ノロウイルスの特徴や予防方法は以下をご覧ください。
関連記事「ノロウイルスの食中毒について

 【ウエルシュ菌】

ウエルシュ菌による食中毒は、別名「給食病」とも呼ばれ、カレーや煮込み料理等、大鍋で大量に調理し、作り置かれていた食品が原因となることが多くあります。100℃で1時間の加熱にも耐える熱に強い芽胞を作り、通常の加熱調理では死滅しないため注意が必要です。

ウエルシュ菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
関連記事「ウエルシュ菌による食中毒について

 【腸管出血性大腸菌】

腸管出血性大腸菌は人の腸管内でベロ毒素(vero toxin ; VT)と呼ばれる毒素を産生し、その毒素により出血性の大腸炎を引き起こす細菌性の食中毒です。中でもO157が有名で少量でも発症しやすく、場合によっては重篤な症状を伴う特徴があります。

腸管出血性大腸菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
関連記事「O157等の腸管出血性大腸菌による食中毒について

 【サルモネラ属菌】

サルモネラ属菌は多くの家畜や動物の体内に生息し、乾燥に強い菌です。
特に鶏肉や鶏卵の加熱不足や生食が発症の原因となることが多いとされます。

サルモネラ属菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
関連記事「サルモネラ属菌の食中毒について

 【カンピロバクター・ジェジュニ/コリ】

カンピロバクター・ジェジュニ/コリによる食中毒は、少ない菌数で発症するとされており、加熱不良の食品を提供した場合には、食中毒事故につながりやすいといえます。

カンピロバクター属菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
関連記事「カンピロバクター属菌の食中毒について

 【ぶどう球菌】

ぶどう球菌による食中毒事故の多くは黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)によるものです。
黄色ブドウ球菌は、食品中で増殖するときにエンテロトキシンという毒素をつくります。この毒素を食品と一緒に喫食することにより食中毒が起こります。黄色ブドウ球菌は加熱調理で十分に殺菌が可能ですが、毒素は100℃20分の加熱でも分解されませんので注意が必要です。

黄色ブドウ球菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
関連記事「黄色ブドウ球菌による食中毒について

 【セレウス菌】

セレウス菌は、ウエルシュ菌と同様に芽胞を形成し、通常の調理による加熱で死滅しない菌です。チャーハンやピラフ、スパゲッティや焼きそば等が代表的な原因食品です。

セレウス菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
関連記事「セレウス菌による食中毒について

 

 

3. 食品の安全を確認するには

食品の安全を脅かす危害は、「生物学的危害」「物理的危害」「化学的危害」の3つに分類されます。
なかでも主に微生物を原因とする「生物学的危害」は、実際に発生した飲食関連の事故のうち約9割を占めるといわれています。
目には見えない微生物を検査によって「見える化」し、その状態を把握することが、微生物のコントロールには必須です。

食品微生物検査では、食品の種類・製造工程・保存条件など、検査対象の状況とその目的に応じて、衛生指標菌検査と食中毒菌検査を組み合わせて行われます。
その結果から、食中毒予防やリスク低減につなげることが可能です。

また、専門機関で検査することで、検査結果から改善のアドバイスが受けられます。より安心して食品をお客様に提供しましょう。
>>食品微生物検査のページへ

  

こちらもオススメ

近年の食中毒原因No,1
>>カンピロバクター属菌の食中毒について

冬場に特に多い食中毒
>>ノロウイルスによる食中毒について

O157は特に有名 ベロ毒素を産生する大腸菌
>>O157等の腸管出血性大腸菌による食中毒について

家禽類や家畜などの体内に生息 乾燥に強い食中毒菌
>>サルモネラ属菌による食中毒について

手指の傷や化膿創に気を付けて!
>>黄色ブドウ球菌による食中毒について

海水中に存在して魚介類に付着
>>腸炎ビブリオによる食中毒について

別名”給食病” 通常の調理加熱では死なない
>>ウエルシュ菌による食中毒について

 

 

 

参考

・厚生労働省 食中毒発生状況(2019年~2015年)
・厚生労働省 過去の食中毒事件一覧(2019年~2015年)

食品衛生のお役立ち掲示物ダウンロード

現場ですぐに使える「食品衛生のお役立ち掲示物」をご用意しております。
ダウンロードして印刷すれば、すぐにご利用いただけます。

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

商品やサービスの各種お問い合わせ

お見積や注文依頼なども承っております。

食品衛生のお役立ち掲示物

現場ですぐに使える
「食品衛生のお役立ち掲示物」
をご用意しております。

無料相談

ご不明な点などございましたら
お気軽にお問合わせください。

サービスに関するお問い合わせ

よくいただく質問と
その回答をご用意しました。