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食中毒予防の三原則とは

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食中毒予防の三原則とは

食中毒予防の三原則は「つけない」「ふやさない」「やっつける」です。
(参考)厚生労働省 食中毒
    政府広報オンライン 食中毒の原則と6つのポイント

食中毒は、アニサキスを代表とする寄生虫によるもの、ノロウイルスを代表とするウイルスによるもの、そしてカンピロバクターやサルモネラ、腸管出血性大腸菌などの細菌によるものが主な原因となります。
食中毒予防の三原則は、一般に細菌による食中毒(いわゆる細菌性食中毒)予防のために用いられます。
では、食中毒予防の三原則をそれぞれ解説していきます。

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食中毒予防の三原則「つけない」「ふやさない」「やっつける」

「つけない」

つけないイラスト


【人】【食材や食品】【環境】の管理の観点からポイントをお伝えします。

【人】

人の管理で一番重要なことは“手洗い”です。人の手を介して食中毒菌で汚染してしまうことがあります。ではどのようなタイミングで手洗いをするかですが、これに関しては、「手洗いのタイミング - When to Wash -」の記事をご覧ください。また、手の洗い方に関しては、当社では「食品衛生のお役立ち掲示物」をご用意しておりますので、こちらを利用して従業員の方、全員が正しく手洗いできるようにようにしましょう。手洗いに加えて、使い捨て手袋を適切に利用することも重要です。
特に、手や指に傷がある際に使い捨ての手袋(ビニール、樹脂性等)を使用することで食材に黄色ブドウ球菌の付着を防ぐができます。
黄色ブドウ球菌食中毒に関しては
>>黄色ブドウ球菌食中毒の症状や特徴、予防方法についてのページへ

手洗いが正しく行われているかは、手指の拭き取り検査で確かめることができます。
>>環境衛生検査のページへ

この他、従業員の定期的な健康チェックも必要です。従業員が食中毒菌に感染していた場合、その方の糞便から手、そこから直接的または調理器具などを介した間接的に食品を汚染させてしまう可能性があります。特に健康不良を訴えない健康保菌者(症状は無い、または軽症であるが体内に食中毒菌を保有している人を指す)の存在もあることから、定期的に検便を行いましょう。

高品質で業界最速級の検便については
>>検便のページへ

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【食材や食品】

食材によっては、例えば野菜のように土や泥がついており、腸管出血性大腸菌やウエルシュ菌などの汚染の恐れがあるものもあります。しっかりと汚れを洗浄し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液等で消毒をするなどにより、食中毒菌を除去・低減する工程はとても重要です。特に加熱による殺菌工程がない食品では洗浄と消毒の工程が重要です。未加熱野菜による食中毒事故に関しては、関連記事「未加熱の野菜による食中毒事故について」をご覧ください。

また、調理済み食品が食材から汚染を受けないようにする対策(エリア分け・動線の整備等の区分け、定置管理、覆い掛けして保管するなど)も重要です。

洗浄や消毒が正しく行われているか、保管時に食中毒菌が増えていないかは「食品微生物検査」で確認しましょう。

 

【環境】

ドアや窓、換気設備の開口部、調理や保管設備、調理器具などからの汚染にも気をつけなければなりません。食中毒菌は目には見えませんので、一見清潔そうな調理場に見えても食中毒菌で汚染されている可能性があります。設備の管理ルールの周知と徹底や、設備や器具は洗浄と消毒により衛生的な取り扱うことと共に、”使い分け”が重要です。特に調理器具は原材料用や調理済み品用等、用途ごとに分けて使いましょう。これにより食材間での交差汚染を予防することができます。衛生的な環境で調理できているかは、汚染状況が見える化できる「環境衛生検査」をおすすめします。これによりどこが(何が)汚染度合いが高いかがわかり、対策が立てやすくなります。この他、防虫防鼠も適宜実施しましょう。

「ふやさない」

ふやさないイラスト


食中毒菌を増やさないためには「温度管理」と「保管時間を短く」することが重要です。食中毒菌を含む細菌にはそれぞれ増殖に適した温度域があります。20~50℃がそれにあたります。このため、この温度帯を避け、細菌の増殖スピードが抑えられる低温か、死滅が始まる高温帯で保管することで、細菌の増殖を抑制することができます。冷たいまま提供する食品の場合には、一般的に食中毒菌は最低発育温度が5℃くらいのものが多とされており、極力低温で管理しましょう。温かいまま提供する食品の場合には、65℃以上で保温しましょう。また、保管時間に関しても極力短時間で提供できるように心がけましょう。

調理後に流通させる食品に関しては、科学的根拠をもって期限設定をする必要があります。このためには、食品微生物検査により細菌の増殖を抑えられる期間を把握し、それに官能検査などの結果を考慮して合理的に設定しましょう。

「やっつける」

やっつけるイラスト


やっつけるとは、食中毒菌を殺菌・消毒することです。食中毒菌の殺菌・消毒において、加熱できる食材や食品の場合には、芽胞菌を除き、中心温度75℃で1分間の加熱が有効とされています。芽胞菌に関しては加熱調理でやっつけることが困難であるため「ふやさない」の対策が重要です。各々設定した条件において殺菌・消毒が正しくなされたかを確認するためには、「食品微生物検査」で確認しましょう。

食品衛生検査のページを開きます

 


代用的な食中毒菌

【カンピロバクター・ジェジュニ/コリ】

カンピロバクター・ジェジュニ/コリによる食中毒は、少ない菌数で発症するとされており、加熱不良の食品を提供した場合には、食中毒事故につながりやすいといえます。

カンピロバクター属菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
>>「カンピロバクター食中毒の症状や特徴、予防方法について
カンピロバクター食中毒のリスクを見える化するには
>>食品微生物検査のページへ
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>>お客様の声のページへ

 

【サルモネラ属菌】

サルモネラ属菌は多くの家畜や動物の体内に生息し、乾燥に強い菌です。
特に鶏肉や鶏卵の加熱不足や生食が発症の原因となることが多いとされます。

サルモネラ属菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
>>「サルモネラ食中毒の症状や特徴、予防方法について
サルモネラ食中毒のリスクを見える化するには
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【ウエルシュ菌】

ウエルシュ菌による食中毒は、別名「給食病」とも呼ばれ、カレーや煮込み料理等、大鍋で大量に調理し、作り置かれていた食品が原因となることが多くあります。100℃で1時間の加熱にも耐える熱に強い芽胞を作り、通常の加熱調理では死滅しないため注意が必要です。

ウエルシュ菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
>>「ウエルシュ菌食中毒の症状や特徴、予防対策について
ウエルシュ菌食中毒のリスクを見える化するには
>>食品微生物検査のページへ
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【ぶどう球菌】

ぶどう球菌による食中毒事故の多くは黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)によるものです。
黄色ブドウ球菌は、食品中で増殖するときにエンテロトキシンという毒素をつくります。この毒素を食品と一緒に喫食することにより食中毒が起こります。黄色ブドウ球菌は加熱調理で十分に殺菌が可能ですが、毒素は100℃20分の加熱でも分解されませんので注意が必要です。

黄色ブドウ球菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
>>「黄色ブドウ球菌食中毒の症状や特徴、予防方法について
黄色ブドウ球菌食中毒のリスクを見える化するには
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【腸管出血性大腸菌】

腸管出血性大腸菌は人の腸管内でベロ毒素(vero toxin ; VT)と呼ばれる毒素を産生し、その毒素により出血性の大腸炎を引き起こす細菌性の食中毒です。中でもO157が有名で少量でも発症しやすく、場合によっては重篤な症状を伴う特徴があります。

腸管出血性大腸菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
>>「O157等の腸管出血性大腸菌食中毒の症状や特徴、予防方法について
腸管出血性大腸菌食中毒のリスクを見える化するには
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【腸炎ビブリオ】

腸炎ビブリオは沿岸の海水、海泥中や汽水域に分布し、水温が 15℃以上の環境(至適温度域 35~37℃)になると活発化します。好塩性細菌であり、食塩濃度が高い1~8%の環境下(増殖至適塩分濃度は2~3%)で増殖します。一方で真水に弱い特徴があります。

腸炎ビブリオの特徴や予防方法は以下をご覧ください。
>>「腸炎ビブリオ食中毒の症状や特徴、予防方法について
腸炎ビブリオによる食中毒のリスクを見える化するには
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【セレウス菌】

セレウス菌は土の中や河川など自然界に広く分布する通性嫌気性菌(酸素がない状態でも活動できる菌)です。セレウス菌による食中毒は、症状により大きく分けて、「嘔吐型」と「下痢型」の2種類があります。特に日本国内では「嘔吐型」の事例が多く発生しています。セレウス菌は芽胞(熱に強い殻のようなもの)を形成し、90℃で60分加熱しても死滅しない熱に強い細菌です。

セレウス菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
>>「セレウス菌食中毒の症状や特徴、予防方法について
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【ボツリヌス菌】

ボツリヌス菌は酸素のない(少ない)状態で増殖し、ボツリヌス毒素を産生します。その毒素によって食中毒が引き起こされます。ボツリヌス毒素は自然界に存在する毒素の中で最強の毒力といわれています。また、1 歳未満の赤ちゃんでは、ボツリヌス菌の芽胞を摂取することにより、乳児ボツリヌス症にかかることがあるため、1歳未満の赤ちゃんにハチミツやハチミツ入りの飲料・お菓子などの食品は与えないように、厚生労働省から注意喚起がなされています。
厚生労働省 ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。

ボツリヌス菌の特徴や予防方法は以下をご覧ください。
>>「ボツリヌス菌食中毒の症状や特徴、予防方法について
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食品の安全を脅かす危害は、「生物学的危害」「物理的危害」「化学的危害」の3つに分類されます。
なかでも主に微生物を原因とする「生物学的危害」は、実際に発生した飲食関連の事故のうち約9割を占めるといわれています。
目には見えない微生物を検査によって「見える化」し、その状態を把握することが、微生物のコントロールには必須です。

食品微生物検査では、食品の種類・製造工程・保存条件など、検査対象の状況とその目的に応じて、衛生指標菌検査と食中毒菌検査を組み合わせて行われます。
その結果から、食中毒予防やリスク低減につなげることが可能です。

また、専門機関で検査することで、検査結果から改善のアドバイスが受けられます。より安心して食品をお客様に提供しましょう。
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〒194-0013
東京都町田市原町田3-9-9

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    • 厚生労働省登録検査機関(食品衛生法)
    • 登録衛生検査所
    • 国際規格 [ISO9001] 認証取得
    • 国際規格 [ISO/IEC17025:2017] 認定取得(♯81094)
    • 国際規格 [ISO/IEC 27001:2013] 認証取得
    • JFS監査および適合証明プログラムに基づく監査会社

 

参考

・厚生労働省 食中毒
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html

・農林水産省 食中毒の原因と種類
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/featured/afp1.html

・食品安全員会 役に立つ食中毒の知識
https://www.fsc.go.jp/monitor/moni_26/moni26-shiryo1-2-tokyo1.pdf

・農林水産省 食中毒ってなあに
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/training/pdf/081225a.pdf

・食品安全員会 ウェルシュ菌食中毒、セレウス菌食中毒のファクトシートをご紹介します。
https://www.fsc.go.jp/sonota/kikansi/29gou/29gou_3.pdf

・政府広報オンライン 冬はノロウイルスにご注意
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201811/3.html


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