食中毒は何時間後に発症する?
食中毒は何時間後に発症する?
食中毒は、その原因物質によって体内に入ってから症状が表れるまでの時間(潜伏期間)が違います。
ここでは、主な食中毒原因物質別に、潜伏期間をまとめてみてみましょう。
この記事では、例年食中毒原因の多くを占める病原微生物(細菌、ウイルス、寄生虫)について取り上げます。
食中毒とは
食中毒とは、食中毒を起こすもととなる細菌やウイルス、有毒な物質がついた食べ物を食べることによって、下痢や腹痛、発熱、吐き気などの症状が出る病気のことです。食中毒の原因によって、病気の症状や食べてから病気になるまでの時間はさまざまです。時には命にもかかわるとてもこわい病気です(農林水産省 食中毒の原因と種類)。
食中毒の原因となる病原微生物について
病原微生物には、細菌やウイルス、寄生虫などが含まれます。食中毒の多くはこの病原微生物が原因です。
こちらの記事には食中毒事件数についてまとめています。あわせてご覧ください。
>>事件数が多い食中毒ランキングのページへ
食中毒の原因物質別の潜伏期間
1. サルモネラ属菌
サルモネラ食中毒について詳しくは
>>サルモネラ食中毒の症状や特徴、予防方法についてのページへ
2. 腸炎ビブリオ
腸炎ビブリオ食中毒について詳しくは
>>腸炎ビブリオ食中毒の症状や特徴、予防方法についてのページへ
3. カンピロバクター属菌
多くの場合1週間ほどで完治しますが、まれに、感染した数週間後に手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす「ギラン・バレー症候群」を発症することがあります。
カンピロバクター食中毒について詳しくは
>>カンピロバクター食中毒の症状や特徴、予防方法についてのページへ
4. 腸管出血性大腸菌
腸管出血性大腸菌食中毒について詳しくは
>>O157等の腸管出血性大腸菌食中毒の症状や特徴、予防方法についてのページへ
5. 黄色ブドウ球菌
黄色ブドウ球菌食中毒について詳しくは
>>黄色ブドウ球菌食中毒の症状や特徴、予防方法についてのページへ
6. ボツリヌス菌
潜伏期間は、ボツリヌス毒素が産生された食品を喫食後、6時間~10日(通常18時間から48時間)後、初期症状として、嘔吐、腹痛、下痢等消化管症状を発症し、便秘になります。その後脳神経障害等の症状が出ますが、軽度の脳神経障害のみの場合もあれば重症化して呼吸麻痺による死亡例もあります。
乳児に起こるボツリヌス症の症状は3日以上続く便秘で気づくことが多く、不活発、哺乳力低下、泣き声の減弱等の症状がみられます。
ボツリヌス菌食中毒について詳しくは
>>ボツリヌス菌食中毒の症状や特徴、予防方法についてのページへ
7. ウエルシュ菌
8. セレウス菌
※日本国内では下痢型の事例は少なく、おう吐型が多くみられます。
セレウス菌食中毒について詳しくは
>>セレウス菌食中毒の症状や特徴、予防方法についてのページへ
9. リステリア・モノサイトゲネス
リステリア食中毒について詳しくは
>>リステリア食中毒の症状や特徴、予防方法についてのページへ
10. エルシニア・エンテロコリチカ
11. 赤痢菌
12. ノロウイルス
ノロウイルス食中毒について詳しくは
>>ノロウイルス食中毒の症状や特徴、予防方法についてのページへ
13. アニサキス
急性腸アニサキス症は、食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じます。
アニサキスによる食中毒について詳しくは
>>アニサキスなどの寄生虫による食中毒事故のページへ
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食品の安全を確認するには
食品の安全を脅かす危害は、「生物学的危害」「物理的危害」「化学的危害」の3つに分類されます。
なかでも主に微生物を原因とする「生物学的危害」は、実際に発生した飲食関連の事故のうち約9割を占めるといわれています。
目には見えない微生物を検査によって「見える化」し、その状態を把握することが、微生物のコントロールには必須です。
食品微生物検査では、食品の種類・製造工程・保存条件など、検査対象の状況とその目的に応じて、衛生指標菌検査と食中毒菌検査を組み合わせて行われます。
その結果から、食中毒予防やリスク低減につなげることが可能です。
また、専門機関で検査することで、検査結果から改善のアドバイスが受けられます。より安心して食品をお客様に提供しましょう。
>>食品微生物検査のページへ
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参考
・国立感染症研究所 サルモネラ感染症とは
・農林水産省 サルモネラ(細菌)[Salmonella Enteritidis, S. Typhimurium]
・東京都福祉保健局 腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)
・国立感染症研究所 腸炎ビブリオ感染症とは
・厚生労働省 厚生労働省 カンピロバクター属菌食中毒予防について(Q&A)
・国立感染症研究会 腸管出血性大腸菌感染症とは
・厚生労働省 腸管出血性大腸菌Q&A
・食品安全委員会 ファクトシート ブドウ球菌食中毒 (Staphylococcal foodborne poisoning)
・国立感染症研究会 ブドウ球菌食中毒とは
・国立感染症研究所 ボツリヌス症とは
・東京都福祉保健局 食品衛生の窓 ボツリヌス菌
・厚生労働省 蜂蜜を原因とする乳児ボツリヌス症による死亡事案について
・食品安全委員会 ファクトシート ウェルシュ菌食中毒(Clostridium perfringens foodborne poisoning)
・国立感染研究所 ウエルシュ菌感染症とは
・国立感染症研究所 セレウス菌感染症とは
・東京都福祉保健局 セレウス菌(Bacillus cereus)
・厚生労働省 リステリアによる食中毒
・国立感染症研究所 リステリア・モノサイトゲネス感染症とは
・東京都感染症情報センター エルシニアによる集団感染事例と豚肉からのエルシニア検出状況
・食品安全委員会 ファクトシート エルシニア症
・東京都福祉保健局 食品衛生の窓
・食品安全委員会 リスクプロファイル ~ 食品中のノロウイルス ~
・国立感染症研究所 細菌性赤痢とは
・東京都福祉保健局 食品衛生の窓 赤痢菌(Shigella)
・食品安全委員会 細菌性赤痢ファクトシート
・リステリア菌 - 食品安全委員会
・エルシニア・エンテロコリチカ
・細菌性赤痢 Shigellosis
・食中毒になるとしたら、何時間後くらいに具合が悪くなるのですか?【食品安全FAQ】
Written by
株式会社町田予防衛生研究所
町田予防衛生研究所は、食の安全に関わる各種検査やコンサルティングなど幅広く商品・サービスを取り揃え、ワンストップで食の安全をサポートする企業です。
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- 登録衛生検査所
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